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あなたは大丈夫?人のせいにする人間の心理とは 〜プライドと承認欲求〜

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あなたは大丈夫?人のせいにする人間の心理とは 〜プライドと承認欲求〜

1.「人のせいにする」心理とは?
2.プライドが高い人や自分が好きな人
3.承認欲求からくる「人のせい」
4.「人のせい」にして切り替えを図る
5.まとめ

集団の中にいると、様々な個性の人間と関わりを持ちますね。

ネガティブな個性の人もいたり、何でも人のせいにする人間もいます。

そんな人達の心理について考えていきましょう。




1.「人のせいにする」心理とは?

幼い頃を思い出して、いたずらをしたり、喧嘩をしたりして親や先生に怒られた経験は誰にでもあると思います。

あの頃は「怒られる(注意を受ける)」という行為に対して「怒鳴られるのは怖いな」とか、現在では禁止されていますが「叩かれたら痛いから嫌だな」という風に思っていた子どもが多いと思います。

自分が怖い思い、嫌な思いを回避するために「誰々が最初にやった」「自分はやり返しただけ」というように、他人のせいにしようとした経験はないでしょうか?

幼い頃は喧嘩両成敗ということを理解できず「主犯格は自分ではない」「あくまでも正当防衛だ」ということを示すことができれば、責任を逃れることができると思っているからであって、そこにプライドや承認欲求という要素が介在しているとは言い難いでしょう。

しかし、それがある程度大人になったらどうでしょうか。

中高生にもなれば仲間からの評価や内申点を稼ぐために先生からの評価も気にし始めるでしょう。集団に所属して働くようになれば同僚や上司、取り引き先など多方面の評価が気になり、出世のことも気にかけるようになります。

人は年齢を重ねる毎に、地位が高まる毎にミスに対する責任が重くなり、一つのミスに対する損失の大きさも比例して大きくなります。誰だってミスをしたくはありませんが、もしミスをしてしまった場合はどうするでしょうか。

もちろん自分のミスに対しては自分で責任を取るのが当たり前であり、特別褒められるようなことでもありません。しかし、自分の立場や周囲からの評価を守るために「人のせいにしてしまおう」という心理が働く人も一定数いるでしょう。

この場合は幼い頃の「人のせいにする」行為とは違い、よりプライドや自己愛、承認欲求といった要素やもしくは過去の失敗からのトラウマといった心理に由来する「人のせいにする」行為と言えるでしょう。




2.プライドが高い人や自分が好きな人の心理

人のせいにしたがる人間の特徴としてまず挙げられるのは「プライドが高い人」や「自己愛が強い人(自分のことが好きな人)」ではないでしょうか?

プライドが高い人間とはなかなか自分の過ちを認めてくれません。そういった人たちは本心では自分の過ちだと気がついていても「自分がミスをするわけがない」と思い込みたいために、責任の所在を自分以外の誰かに押し付けようとします。

以前私が所属していた会社の同僚にもこういった人間はいましたが、彼の口癖は「上司が平凡だからウチの部署は評価されない」でした。

彼は評価を稼ぐために人前では上司に媚び、裏では自分が評価されないのは上司のせいと罵り、仕事が上手くいかなければ自分のことよりも同じ部署の人間を責めるような人間でしたので、おそらくプライドが高いがために人のせいにしてしまう人間と言えるでしょう。

自己愛が強い人間というのはとにかく自分のことが大好きで、ナルシストとは少し違った方向性の自分大好き人間です。こういった人間も集団には必ずいるかと思います。

元々の性格もあると思いますが、幼い頃から甘やかされてきた、問題が起きるとすぐに親が出しゃばってくるといった子はいなかったでしょうか。

こういった子は自分で問題を解決することや責任を負うことを回避し続けてきたので、大人になっても「自分が悪いわけではない」といった甘えを捨てきれません。

人生において上手くいかない、挫折してしまうといったことがあると「親の育て方に問題があった」と人のせいにしてしまう癖が治らないと言えます。

3.承認欲求からくる「人のせい」

承認欲求というのは自分以外の他人から認められたい、評価されたいという欲求です。

この欲が強い人間は何よりも他人から評価されたいため、ミスをして評価を下げることは絶対にあってはならないと考えるはずです。そのため自分のミスをなかったことに、できるだけ軽度なものにしようと責任を押し付けようとします。

こういった人間もまず間違いなく集団の中には存在しており、危うく自分に責任を擦り付けられそうになったことはないでしょうか。

「自分のところに回ってきたときは既にこうなっていた」「あの人がこう言っていたから自分はこのようにした」というような突拍子もない嘘で肝を冷やしたことが私にはあります。

評価を気にするということはもちろんプライドもあると思いますが、どちらかというと幼い頃についた嘘の「自分はやっていない」に近いものがあると思います。




4.時には「人のせい」にして切り替えを図ることも・・

サッカーの試合を見たことはありますか?

攻撃側のチームがパスをミスするとパスを受ける筈だった選手が「なんで!?」と言わんばかりに両手を広げて味方に抗議する場面がよく見られます。

これは一見パスの出し手が受け手の欲しいところに出せなかったように見えますが、実はポジショニングや出し手の意図を読み取れなかったという受け手のミスでもあります。

トップレベルで戦う選手はだいたいどちらのミスであるかプレーの中で分かっていますが、何故「お前のパスが悪かったんだ!」と言うのでしょうか?

前提としてもちろん選手の中にはこれまで述べてきたような心理から人のせいにしてしまおうという者もいます。しかし中には自分のミスだと理解していてもあえて「お前のせいだ」と口にすることでミスをしたネガティブな思考を切り替えているからだと言われています。

これは私たちの生活の中でも必要なメンタルだと言えます。

私はどうも頭が固い人間であり、ミスについて深く考えて自分を叱責し、引きずってしまうタイプです。自分の努力に対して結果が伴わなければ「自分は能力がない、価値のない人間だ」とマイナスの感情を内に溜め込みすぎて参ってしまった経験があります。

その反省から時には「運が悪かった」「自分のやれることはやった」と自分以外の要因に責任を求めることで気持ちの切り替えがスムーズにできるようになりました。

もちろん、ミスに対する反省や改善は必要です。それらを踏まえた上で強がりでもいいので「人のせい」にすることで救われる人間もいると思います。

5.まとめ

このように自分のミスを人のせいにしようとする時、様々な心理が働きます。

責任を人に押し付けるなど言語道断ですが、そういった人たちが人のせいにしようとする瞬間どんな心理が働いているのかを察することで、付き合い方も見えてくるはずです。